ポルトガル!!! 執筆者→小笹諒介@代表(2024.11.20更新)

ポルトガルに行ってきました

Web Summit 2024

毎年ポルトガルはリスボンで開催されている、世界最大のスタートアップカンファレンス「Web Summit」に参加してきました。

英語づくしの毎日で、だいぶ白髪が増えました…。

いろいろなことがあったのですが、その中でも特に印象深かった出来事をいくつか紹介したいと思います。

捕捉情報

このスタートアップイベントは、世界各国から総勢7万人以上が参加する、かなりのビッグイベントです。その中で日本人の参加者は非常に少なく、100人くらい?です。ブースも日本からは4社くらいしか出てませんでした。英語は必須なので、敷居が高いのでしょう。

ここがスゴイ① 世界各国のスタートアップを一度に知れる

全世界160カ国が参加

スタートアップの本場といえば、アメリカですよね。このイベントが面白いのは、アメリカからだけではなくて、ヨーロッパや南米など、全世界160カ国からスタートアップが集います。

というか、どちらかというとアメリカから参加しているスタートアップは少なく、GAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)の影響もほぼない、というイベントです。

全世界の人が一同に会し、さまざまな文化の国の人と話すことができる唯一無二のイベントと言えるでしょう!

日本のブースはというと…

全世界のスタートアップが参加していますが、日本のブースはありませんでした!個別で参加している会社が4社程度。

東アジアから参加していたのは香港・韓国・マレーシアくらいでしょうか。

日本の国際力の低さを実感しました。

ピッチコンテスト

各国のスタートアップのピッチ(投資家へアピールする3分程度の短いプレゼンテーション)を聞けたのも良かったです!

ピッチに参加した100社の中で、優勝したのはポルトガルのEdTech(教育系スタートアップ)、「Intuitivo」でした。

いくつか聞いた中で感じたのは、特にヨーロッパでは水資源の保全やCO2削減への意識がどのスタートアップにも共通していて、あまり日本にいると感じないようなこと、しかし世界ではみんなが共通して危機意識を持っていることがあり、そういう視点を持たないと世界に向けたサービスを作ることはできないんだろうなと思いました。

捕捉情報

優勝したIntuitivoによると、ポルトガルでは教師の業務の46%(たしか)が、教える以外のことに時間を割いており、「教師が教えることに集中できる世界をつくる」というのをピッチのテーマにしていました。日本も似たところがあるので、世界共通の課題なのかもしれません。なかなか興味深いです。

ここがスゴイ② ポルトガルはめちゃくちゃ良い国!

めちゃくちゃ優しい

ポルトガルに来て最も驚いたのが、人の良さです。温暖な環境がそうさせているのか、めちゃくちゃ優しい…。

パリから2週間前にリスボンに移住したばかりという男性と話をする機会があったのですが、移住の理由のひとつに「人の良さ」をあげてました。

ほかにも年間通して温暖な気候、物価が他国に比べて安い、特にビールとワインがめちゃくちゃ安い、食事も美味しい、治安も良い、そしてスタートアップを支援する環境が整っている、素晴らしい国です!今回の旅で大好きになりました!

あえて悪いところを言えば…

娯楽は少ないかもしれません!良くも悪くも、リスボンは平穏な街でした。

私が滞在した場所がたまたまそうだったのかもしれませんが、夜も22時くらいでほとんどのお店からお客さんがいなくなります。酔っ払いもいないし、とても安全に過ごすことができます。

また、英語もある程度は通じますが、ポルトガル語のメニューしか置いていないお店も多いので、欧米の他国と比べると若干、英語が通じにくいかなーという印象です。

感動したこと

ポルトガルにはタコベルというタコスのチェーン店があります。

そこでタコスとビールを頼んだのですが、席についた瞬間、あろうことかビールを全部こぼしてしまいました…

テーブルと椅子がビールでびっしょびしょになり、焦る私(ちなみにそのとき、私は一人でした…)。

店員に何か拭くものはないかと聞きに行くと、ふきんと一緒に、別のビールを何も言わずすっと持ってきてくれました!

ビールはさすがに持ってきてくれないと思っていたので、これには驚きました。ポルトガル全体として、そういったさりげない気遣いができる人たちが多い気がしました。

ちなみに机と椅子がビールまみれで本当にびっしょびしょになっていたのですが、そこは全然気にしてなかったです(日本だったら絶対そこ気になるよね)。

捕捉情報

今回、パリ経由でリスボンに入ったのですが、パリで「チェックイン詐欺」に遭いました。チェックインを手伝う代わりに法外なチップを要求されるという手口で、見事に私もやられました。ユーロに両替前だったので、「金がない」と言ったら「ATMで金をおろせ」と言われ、ATMまでついてこられた挙句、20ユーロとられました(最初は50ユーロと言われましたが、20ユーロ渡したら去っていきました)。パリって怖いね。

ここがスゴイ③ 桁違いの投資家が集う!

1000人以上の投資家が集う

Web Summitでは多くのInvestor(投資家)が集い、そこらじゅうで投資家とスタートアップがミーティングしています。

公式サイトによると、今回は合計で約600億ドルの資金調達が行われたそうです。

日本円に換算すると…9兆円以上になります。すごすぎる。

すばらしいプロダクトがあり、世界で勝負する気があるなら、WebSummitへの参加がユニコーン企業(=時価総額10億ドル以上の未上場企業のこと。WebSummitの過去の参加企業の中にはAirbnbやUber、Stripeなど、有名なユニコーン企業が含まれています)への最短ルートかもしれません。

Japanese Dream!!

最後に、面白いエピソードを聞いたので、紹介します。

Web Summitは4日間にわたって開催されたのですが、その4日目の朝、鉄道でストが起きました。

ストが起きると鉄道は動きません。一方、鉄道に乗れなかった人たちが一斉にほかの交通手段を利用するので、タクシーやUberは捕まりづらくなります。

会場に向かうことができず途方に暮れていたとある日本人男性。

目の前にUberっぽい車が止まったので、乗り合いさせてもらえないかと、頼んだそうです。

なんとその頼んだ相手が、アラブの王族(王位が第二十位くらいだったはずです。かなりの高位です…)。

見事、同じ車に乗ることができ、さらに会場に向かう間、自分たちのサービスを売り込むことができたそうです。

商談はその場では成立しなかったようですが、アラブの王族に自分のサービスを売り込む機会なんて、一生ないでしょうから、めちゃくちゃ夢があるなと。これぞJapanese Dreamって感じです。

捕捉情報

ポルトガルではUberのほか、自転車や電動キックボードのレンタルが街中で普及していて、交通の利便性はかなり高いように感じました。街の規模もそこまで大きくなく、本当に住みやすい、良いところです!

まとめ

行って良かった Web Summit

24時間以上かけてポルトガルまで行き、時差ボケもかなりきつい中でしたが、本当に行って良かったです。

弊社が世界に向けたサービスを展開できるかどうかはまだわかりませんが、少なくともそういう視点を持つことができるようになったのは、きっとタンクルにとっても今後プラスに働くでしょう。

また、機会があれば外国人エンジニア、特に今回、南米のエンジニアが英語もできて能力高いことがわかったので、雇用面でもチャレンジしてみたいと思っています。

世界を見据えてタンクルで働きたい方、応募をお待ちしております。